【ツール紹介】Googleフォームは安全?個人情報保護・匿名性・研究倫理を解説
看護研究や委員会活動でアンケートを行うとき、Googleフォームはとても便利なツールです。
前回の記事では、Googleフォームを使うことでアンケート作成や集計を効率化できることを紹介しました。
まだ読んでいない方は、先にこちらをご覧ください。
▶ 【内部リンク】看護研究でGoogleフォームを活用しよう!アンケート集計を効率化する方法
一方で、Googleフォームを看護研究に使う場合、
「個人情報は大丈夫?」
「匿名性は守れる?」
「病院の研究で使っても問題ない?」
「セキュリティ面は安全なの?」
と不安に感じる方も多いと思います。
この記事では、看護研究でGoogleフォームを使う前に確認しておきたい、個人情報保護・匿名性・セキュリティ・研究倫理について解説します。
この記事でわかること
- Googleフォームの基本的なセキュリティ
- 看護研究で注意すべき個人情報保護
- 匿名アンケートで個人が特定されるリスク
- Googleフォーム利用前の確認ポイント
- 施設ルールや倫理審査との関係
Googleフォームのセキュリティは安全なのか?
結論から言うと、Googleフォームには一定のセキュリティ対策が実施されています。
ただし、
「Googleフォームは安全だから、看護研究で何でも使ってよい」
という意味ではありません。
Googleフォームの安全性と、病院や施設で研究目的として利用できるかどうかは別問題です。
通信は暗号化されている
Googleフォームで送信される回答データは、HTTPS通信によって暗号化されています。
簡単に言うと、回答内容がインターネット上を送信されるときに、第三者から見えにくいよう保護されている仕組みです。
ネットショッピングやインターネットバンキングなどでも利用されている技術です。
データはGoogleのクラウドで管理される
Googleフォームの回答データは、Googleのクラウド上に保存されます。
そのため、
- パソコンの故障
- USBメモリの紛失
- ローカルデータの消失
といったリスクを減らすことができます。
一方で、クラウド上にデータを保存することになるため、病院の情報管理ルールに合っているか確認が必要です。
アクセス権限を管理できる
Googleフォームや回答結果は、共有設定によって閲覧できる人を制限できます。
例えば、
- 自分だけ閲覧可能
- 共同研究者のみ閲覧可能
- リンクを知っている人だけ閲覧可能
などの設定があります。
看護研究で使用する場合は、回答データを閲覧できる人を必要最小限にすることが大切です。
Googleフォームのデータ管理

「安全」と「利用可能」は別問題
看護研究で特に重要なのは、
Googleフォームにセキュリティ対策があることと、所属施設で利用できることは別
という点です。
病院によっては、
- 外部クラウドサービスの利用制限
- 研究データの保存ルール
- 個人情報管理規定
- 情報システム部門の許可
などが定められている場合があります。
そのため、Googleフォームを使用する前には、所属施設のルールを確認しておきましょう。
匿名アンケートでも個人が特定されることがある
Googleフォームでは匿名アンケートを作成できます。
しかし、匿名にしたつもりでも、質問内容によっては個人が特定される可能性があります。
例えば、
- 所属部署
- 経験年数
- 年齢
- 役職
- 勤務形態
などを組み合わせると、少人数の部署では回答者が推測できてしまう場合があります。
匿名アンケートの落とし穴

氏名や職員番号は本当に必要か考える
アンケートを作成するとき、何となく氏名や職員番号を入力項目に入れてしまうことがあります。
しかし、看護研究では、
研究目的に不要な個人情報は収集しない
ことが基本です。
特に、
- 氏名
- 職員番号
- メールアドレス
- 個人が特定できる自由記載
などは、本当に必要か慎重に検討しましょう。
メールアドレス収集設定に注意
Googleフォームには「メールアドレスを収集する」設定があります。
便利な機能ですが、匿名アンケートでは注意が必要です。
回答者が匿名だと思って回答していても、設定によってはメールアドレスが収集されている場合があります。
フォームを公開する前に、必ず設定を確認しましょう。
看護研究でGoogleフォームが活用しやすいケース
Googleフォームが比較的活用しやすいのは、個人情報を含まないアンケートです。
例えば、
- 研修会アンケート
- 教育ニーズ調査
- 災害対策意識調査
- 業務改善アンケート
- スタッフ満足度調査
などです。
これらは匿名性を確保しやすく、Googleフォームとの相性も良いと考えられます。
慎重な検討が必要なケース
一方で、以下のような内容を扱う場合は慎重な判断が必要です。
- 患者情報
- 診療情報
- 個人識別可能な情報
- 人事評価に関わる内容
- センシティブな個人情報
このような情報を扱う場合は、Googleフォームを使用する前に、施設のルールや倫理審査の確認が必要です。
Googleフォーム利用前のチェックリスト
Googleフォームを看護研究で使う前に、以下を確認しましょう。
- 氏名は本当に必要か
- 職員番号は必要か
- メールアドレス収集はOFFになっているか
- 個人が特定される質問になっていないか
- 回答データを閲覧できる人は限定されているか
- 施設の情報セキュリティ規定に合っているか
- 倫理審査の対象になるか確認したか
- 研究計画書との整合性はあるか
Googleフォーム利用判断フロー

看護研究では「便利さ」と「倫理面」の両方が大切
Googleフォームは、看護研究や委員会活動のアンケートを効率化できる便利なツールです。
しかし、看護研究では対象者の情報を扱う以上、
- 個人情報保護
- 匿名性の確保
- 研究倫理
- データ管理
を無視することはできません。
便利だから使うのではなく、適切に使えるかを確認したうえで活用することが大切です。
まとめ
Googleフォームは、
- 暗号化通信
- クラウド保存
- アクセス権限管理
- 自動集計
などの機能を持つ便利なツールです。
一方で、看護研究で使用する場合は、
- 個人情報を収集しすぎない
- 匿名性が保たれているか確認する
- メールアドレス収集設定を確認する
- 所属施設のルールを確認する
- 必要に応じて倫理審査を受ける
ことが重要です。
Googleフォームは、正しく使えば看護研究や委員会活動の大きな助けになります。
次回の記事では、実際にGoogleフォームを作成しながら、看護研究で使えるアンケートの作り方を画像付きで解説します。
▶ 【内部リンク】看護研究で使えるGoogleフォームの作り方|アンケート作成から集計まで画像付きで解説

