はじめに
看護研究でアンケート調査を行う場合、
多くの人が悩むのが
「どんな質問を作ればいいの?」
という点です。
私自身も初めてアンケート研究を行った時、
- 質問数が多すぎる
- 回答しづらい
- 欲しいデータが取れない
と苦労しました。
実は、
アンケート作成にはコツがあります。
今回は、
看護研究で使えるアンケート作成のポイントを紹介します。
アンケート作成の基本的な流れ

まず研究目的を確認する
アンケートは、研究目的に沿って作る必要があります。
アンケートを作り始める前に、研究目的・対象者・調査方法・分析方法が研究計画書で整理できているか確認しておくと、必要な質問を決めやすくなります。
まだ研究計画書が完成していない場合は、「看護研究計画書の書き方|初心者向けテンプレート付き」から先に整理してください。
例
研究目的
「手術室看護師の災害対応への認識を明らかにする」
この場合、
必要な質問は
- 災害訓練参加経験
- 災害マニュアル認知度
- 災害時の不安
などです。
質問数はできるだけ少なく
今回の場合、アンケート回答者は忙しい看護師です。
質問数が多すぎると、
回答率が下がります。
目安
- 5〜10分以内
- 20問前後
がおすすめです。
質問数が多すぎると回答者の負担が増えるため、必要な項目に絞ります。
一方で、「アンケートを何人に配ればよいのか」「何人回答が集まればよいのか」は、質問数とは別に考える必要があります。
対象者数は一律に決まるものではなく、研究目的・全数調査か標本調査か・比較する内容などによって変わります。人数の決め方に迷う場合は、「看護研究の対象者数はどう決める?|アンケート人数・サンプルサイズの考え方」を参考にしてください。
良い質問と悪い質問
NG例
災害対策についてどう思いますか?
↓
曖昧で回答しにくい
OK例
災害発生時の対応に自信がありますか?
- とてもそう思う
- そう思う
- あまりそう思わない
- 全くそう思わない
1つの質問で1つだけ聞く
NG例
災害マニュアルは見やすく役立つと思いますか?
↓
見やすさと有用性が混在
OK例
災害マニュアルは見やすいと思いますか?
災害マニュアルは役立つと思いますか?
回答形式を統一する
分析しやすくするため、
同じ形式を使うのがおすすめです。
例
5段階評価
- とてもそう思う
- そう思う
- どちらともいえない
- あまりそう思わない
- 全くそう思わない
自由記載は絞る
自由記載は貴重な意見が得られます。
ただし、
多すぎると分析が大変になります。
おすすめ
最後に1〜2問程度
自由記載は、回答者の具体的な意見を得られる一方、選択式の回答より整理に時間がかかります。
自由記載を入れる場合は、「回答が集まった後にどう整理するか」まで考えておくと安心です。
コメントをコード化・カテゴリー化して研究結果としてまとめる方法は、「看護研究の自由記載アンケートを整理する方法|コメントの分類・カテゴリー化・結果のまとめ方」で詳しく解説しています。
Googleフォームが便利
アンケート作成にはGoogleフォームを活用する方法があります。
Googleフォームを使うと、回答をオンラインで集め、Googleスプレッドシートへ連携して集計することもできます。
実際のフォーム作成方法や、看護研究・委員会活動での使い方は、「Googleフォームでアンケート集計を効率化!現役看護師におすすめの活用法」で詳しく解説しています。

ChatGPTを活用する方法
ChatGPTを活用すると、
質問項目のたたき台を作れます。
例
「手術室看護師の災害対応意識調査の質問項目を10個作成してください」
ただし、
そのまま使うのではなく、
研究目的に合わせて修正しましょう。
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実際の質問例
基本属性
- 年齢層
- 看護師経験年数
- 所属部署
災害対策
- 災害訓練参加経験
- 災害マニュアル認知度
- 災害対応への自信
自由記載
- 災害対応に関して不安なことがあれば記載してください
アンケート作成でよくある失敗
質問が多すぎる
回答率低下
↓
必要最小限にする
専門用語が多い
回答者が理解できない
↓
わかりやすい表現へ
目的と関係ない質問
分析できない
↓
目的から逆算する
おすすめ参考書
質問紙調査の手順
アンケート研究の定番書です。
看護研究の進め方がよくわかる本
研究初心者向けです。
まとめ
良いアンケートを作るためには、
- 研究目的を明確にする
- 質問数を絞る
- 回答しやすくする
- Googleフォームを活用する
ことが重要です。
まずは、
「研究目的から逆算して質問を作る」
ことを意識してみてください。
アンケートができたら、次はデータ収集・統計へ
質問項目と回答形式が決まったら、アンケートを実施して回答を集めます。
回答が集まった後は、
・人数・割合を出す
・平均値や中央値を確認する
・項目同士をクロス集計する
・2群を比較する
・学習会前後を比較する
など、研究目的に合わせてデータを整理していきます。
ここで重要なのは、回答を集め終わってから統計方法を考えるのではなく、アンケート作成の段階で「この質問をどのように分析するか」まで考えておくことです。
平均値・中央値・割合・t検定・マン・ホイットニーU検定・カイ二乗検定など、どの方法を使えばよいか迷う場合は、次に「看護研究で使う統計方法の選び方|初心者向け8選と早見表」へ進んでください。
アンケート作成
↓
データ収集
↓
集計
↓
統計・分析
↓
結果・考察
という順番で進めると、研究全体を整理しやすくなります。



